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パニック障害

パニック障害は、何の前触れもなく、急に襲ってくる激しい動悸、窒息感、発汗、頻脈等の身体症状に加え、このまま死んでしまうのではないかという強い死の恐怖などの精神症状に特徴づけられるパニック発作に、何の前触れもなく襲われて、発作が消失しても、その後も繰り返し生じてます。また予期不安と広場恐怖により、著しい社会機能低下を引き起こします。生涯有病率は2%前後で女性に多く、15歳~45歳に好発します。

症状

  • 動悸
  • 発汗
  • めまい
  • 息切れ、息苦しさ
  • このまま死んでしまうのではという強い不安と恐怖
  • 胸部不快感
  • からだの冷感
  • 手足のしびれ

 

上記症状が何の前触れもなく急に襲ってくるため、多くのひとは体の病気によるものだとと思い込み、救急車要請や救急外来を受診します。

パニック発作が、まさに突然生じて2,30分前後で収まっていきますが、その後も発作が繰り返し起こるため、また発作が起きるのではないかというと過度な不安をもってしまいます。これを“予期不安”と言いいます。

パニック発作が起きた場所や、電車の中や渋滞中の車、バス等助けが得られないような状況にとどまることを避けて、一人で外出することができなくなり学校や会社、買い物等にも行けなくなるなど、著しい社会的機能低下が認められるようになってしまいます。これは広場恐怖と呼ばれています。

 

原因

はっきりとしたことはわかっておりませんが、その発症には遺伝要因の関与が示唆されています。またその病態には、恐怖条件づけに関連した神経回路の機能不全が存在すると考えられています。

 

診断

DSM-5(抜粋)

A. 繰り返される予期しないパニック発作
B. 少なくとも1回の発作の後1ヶ月間(またはそれ以上)、以下のうち1つ(またはそれ以上)が続いている:(1) さらなるパニック発作またはその結果について持続的な懸念または心配(例:抑制力を失い、心臓発作が起こる、どうかなってしまう) (2) 発作に関連した行動の意味のある不適応的変化(パニック発作を避けるような行動)
C. その障害は、物質(薬物)または他の医学的疾患(例:甲状腺機能亢進症)によるものではない
D. その障害は、以下のような精神疾患ではうまく説明されない。社交不安症、心的外傷後ストレス障害、分離不安症

治療

薬物療法と精神療法があります。

薬物療法ではSSRIやベンゾジアゼピン系抗不安薬を使用しますが、副作用や依存などに注意を行っていく必要があります。

精神療法では心理教育、暴露療法、認知行動療法などがあります。リラクゼーション法もまた重要な対処法と言えます。

 

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