ご予約お問い合わせ
03-6455-7638

強迫性障害

強迫性障害はOCD(Obsessive Compulsive Disorder)、強迫症とも言われますが、強迫観念または強迫行為により強い不安や恐怖から日常生活が大きく妨げられる疾患です。
人種や国籍、性別に関係無く発症する傾向にあります。全人口の2%前後が強迫性障害であるとの疫学調査があります。
強迫観念や強迫行為の症状は多彩です。例えば汚染を周囲にばらまいてしまうかもしれないといった不快なイメージ(強迫観念)を持ち結果として強い苦痛や不安をもたらし、その苦痛を打ち消すために何度も手を洗い続けてしまうといった強迫行為に及んでしまいます。結果としてそうした事態を回避するため家から出なくなってしまうなど生活自体が大きく制限されてしまうこともあります。本人の苦痛はもちろんですが、場合によってはきれいになっているかを家族に確認しようとするなど、周囲の人を巻き込んでしますこともあります。

強迫観念
本人の意思とは無関係に繰り返し湧き起り、除去することができない不適切な考えや不快なイメージや考えを強迫観念といい、結果として強い苦痛や不安をもたらします。

強迫行為
強迫観念に伴う不安や苦痛を打ち消すために行われます。何度洗っても汚れが残っているような気がして繰り返し洗い続けてしまう、鍵がちゃんとかかっているのか何度も確認してしまうといった繰り返しがみられます。また不安を和らげるために周囲のひとを巻き込んでしまうことがあります。

症状

 

  • 不潔恐怖(強迫観念)から手洗いを繰り返す(強迫行為)
  • 車で人をはねてしまう、プラットフォームで人を突き落としてしまうイメージが離れられず(強迫観念)、運転または駅に行くのをやめてしまう(回避行動)
  • 鍵をかけたか、心配になり何度も家に戻り確認してしまう
  • 家のストーブ、ガス栓を消したのか、何度も確認してしまう。
  • 衣服を着るときなどに、必ず決められた順序で行わなくてはいけないと考えてしまう。
  • (順番を間違うと最初からやり直してしまい、1つの行為に長時間を費やしてしまう。)
  • 自分の決めた手順でものごとを行なわないと、恐ろしいことが起きると考え不安になり、いつも同じ方法で仕事や家事をしなくてはならない。
  • 数字にこだわり、手洗いをしていても、決まった数字になるまで洗い続ける。

原因

原因や発症に関わる特異的な要因ははっきりしていません。しかし、不安が増大しやすい現代にあって、自らを、あるいは大事なものを守ろうとする過剰な防衛反応として、強迫症状が誘発されやすい可能性があります。多くの方が対人関係や仕事上のストレス、妊娠、など生活上の大きな変化が発症契機となります。何らかの脆弱性要因、例えば神経生物学的、あるいは強迫性パーソナリティなどの性格、そして心理的要因との相互作用を介し、発症に至るではないかと考えられます。

脳画像の研究から、大脳基底核や辺縁系等の障害や、セロトニンやドーパミンを神経伝達物質とする神経系の機能不全異常が原因ではないかと考えられています。

 

診断

DSM-5の診断基準参照

 

心療内科 精神科  五反田こころのクリニック  五反田駅前

治療

暴露反応妨害法が行われます。また薬物療法としては抗うつ剤のひとつであるSSRIを使用されることが多いです。